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悪玉コレステロールを下げるには(2021年4月)


LDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロール、中性脂肪などの血中脂質は、たんぱく質と結合して血液中に溶け込み、エネルギー源として全身に運搬されています。LDLコレステロールは、ホルモン生産や細胞膜の形成など大切な役割をしていますが、血中に多く存在すると血管壁に沈着・蓄積し、炎症反応を起こして血管の内壁を傷つけ心筋梗塞や脳梗塞等の誘因となります。対照的にHDLコレステロールは、組織に沈着したコレステロールの除去、抗酸化作用、血栓予防等の動脈硬化を防ぐ働きをしています。
脂質異常症(高脂血症)には遺伝的要因、生活環境や女性ホルモンとの関連などが挙げられますが、特に食生活は密接な関係があると言われています。腹八分目のバランスの良い食事が基本です。一日三度の食事の中で肉類よりも魚や大豆製品のおかずを摂るよう心がけ、お肉を食べる時は、高脂肪のバラ肉やひき肉は避け、低脂肪高たんぱく質のもも肉や鶏のむね肉などがお勧めです。野菜、海藻、きのこ類などの食物繊維の多い食品を、ゆで野菜なら片手に一杯、生野菜なら両手に山盛り一杯分を毎食しっかり摂りましょう。油は炒めたり揚げたりする目に見える油だけでなく、食品に含まれている目に見えない油脂(カレールーや菓子、パン類)にも注意し、調理油としては1日大さじ1~2杯が適量です。
運動は一度にまとめて実施する必要はなく、1日の中であわせて30分程度の有酸素運動を週3回以上おこなうと、代謝があがり筋力アップと脂肪の燃焼につながります。また、毎年健診を受診し、年齢とともに高くなりがちなLDLコレステロール値を確認しておくと安心です。

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