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3月10日は世界腎臓デ(2022年2月)

毎年3月の第2木曜日は世界腎臓デーです。腎臓病の早期発見と予防を促し腎臓病による負担を縮小することを目的に、国際腎臓学会が2006年に設立されました。厚生労働省でも、毎年CKD(Chronic Kindney Disease:慢性腎臓病)シンポジウムを開催し知識の普及と情報提供をしています。  腎臓は背中側の腰のあたりに左右1つずつあり、こぶし大でそら豆のような形をしています。腎臓内に流れ込んだ血液は、必要な水分やたんぱく質、糖分などを身体内に戻し、老廃物は不要な塩分や水分とともに尿として排出されます。腎臓の働きが低下すると、たんぱく質が尿に出て老廃物が血液中に残ってしまうため、腎臓だけでなく全身に健康障害を引き起こします。CKDの患者数は日本では1,330万人、8人に1人と多く、新たな国民病と言われています。自覚症状がないまま進行するため早期発見が重要です。尿検査で蛋白1+以上、または、年齢・性別・血清クレアチニン値で出されるeGFR値が60未満の場合はCKDが疑われるため、健診を毎年必ず受診し健診結果を確認しましょう。発症には、糖尿病や高血圧症、高尿酸血症などの生活習慣病が強く関係します。食べすぎや塩分の摂りすぎ、運動不足、喫煙といった不健康な生活を見直すことが大切です。朝起きた時にお腹が空いていると感じることのできる腹八分目が理想で、バランスの良い食事は基本です。肥満は、血糖値を下げるホルモンの働きを悪くさせるため、適正体重の維持を心がけて下さい。  尿の色が濁る、泡立ちがある、血尿、全身のむくみ、倦怠感、夜中にトイレに何回も行くといった自覚症状がある場合は、かなり進行している状態のことが多く、早期にかかりつけ医にご相談されることをお勧めします。

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