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認知症になる前に・・(2020年9月)


65歳以上の5人に1人は認知症になると言われていますが、高齢者だけの病気ではなく、若いうちからリスクは蓄積されています。アルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβ(脳内異常たんぱく質)は、発症の25年前から蓄積が始まり、ゆっくりと進行していきます。脳血管性認知症においては、高血圧や糖尿病などの生活習慣病によって発症の可能性が高まります。また、糖尿病の人がアルツハイマー型認知症を発症するリスクは糖尿病でない人と比べると4.6倍も高くなっています。
 発症の前段階である軽度認知障害で気づき、治療や生活習慣改善をすることが、認知症発症を食い止めたり遅らせることに有効です。普段の生活の中で、約束したことをよく忘れる・物を失くしたり置忘れやしまい忘れが増えた・物や人の名前が出てこない・今まで好きだった趣味への興味がなくなった・新しいことに関心がなくなり覚えようとしなくなった等に当てはまる場合は、かかりつけ医または神経内科・脳外科、心療内科・物忘れ外来などを早めに受診しましょう。
 人との交流や会話は脳を刺激し、認知症予防につながります。家族や同僚・地域の仲間との会話はとても有効です。定期的な運動は血流を良くし、脳への適度な刺激にもなります。週3日程度30分ほどの運動を生活の中にとりいれてたり、抗酸化作用のあるビタミンC・Eやβカロチンが含まれている果物や野菜、DHAやEAPが含まれている青魚を積極的に摂りましょう。睡眠不足は脳のダメージにつながります。質の良い睡眠をしっかりとり、朝は日光を浴びて体内時計をリセットする等、規則正しい生活が基本です。

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