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突発性難聴(2024年2月)

 突発性難聴は、突然、左右の耳の一方(ごくまれに両方)の聞こえが悪くなる疾患です。音を感じ取って脳に伝える役割をしている有毛細胞が傷つき壊れてしまうことでおこります。原因としては、糖尿病などの疾患による血流障害・ウイルス感染・ストレスや過労・睡眠不足などが考えられていますが、はっきりとしたことは明らかになっていません。子どもから高齢者までどの年代の方でも発症する可能性がありますが、特に40歳から60歳の働き盛りの年代に多く、治療を受けている人は年間で約3万5千人と言われいます。

 聞こえにくさは人によって異なり、まったく聞こえなくなる人もいれば、高音だけ聞こえないという人もいます。高音だけ聞こえないタイプの方は、日常生活に必要な音は聞こえているため、難聴に気がつくのが遅れてしまいがちです。難聴の前後には、耳閉感、耳鳴り、めまいや吐き気を伴うことも多いのですが、この疾患は一度発症すると繰り返すことがないのも特徴です。ただし、発症後すぐに治療をしないと、耳鳴りが残ったり、聴力を失うこともあるため、早めの受診、目安として発症後1週間以内の適切な治療が必要です。

 内耳の血流循環が悪くならないように、バランスの良い食事や十分な睡眠は日頃から意識しましょう。過度な飲酒や喫煙は避け、風邪やおたふくなどのウイルス感染を避けられるよう、健康状態を良好に保つことが大切です。ストレスを感じると交感神経が活発化することで、血管が収縮し血流不足につながります。ストレスは、過労や人間関係など数多くの要素があるため、自分なりのストレスの解消法を身につけておいてください。飛行機やダイビングなどの耳への負担も避けておくと安心です。

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