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熱中症に注意しよう(2019年5月)

夏本番を前に、湿気や気温が高くなる季節です。時間や場所を選ばず、誰にでも起こりうる熱中症は、身体が暑さに十分順応できていない梅雨明けを前後に罹患率が高くなります。

熱中症は、暑熱環境下で身体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かないために現れる様々な症状の総称です。発汗、めまいや立ちくらみ等の軽度、頭痛・吐き気や嘔吐等の中等度、けいれんや意識障害等の重度に分けられます。始まりは脱水からおこるため、1日1.5リットルを目安にこまめな水分補給が大切です。起床時・運動や入浴の前後・就寝前は、水分が失われやすいため意識して摂るよう心がけて下さい。脱水は血液の濃度も凝縮し血栓がつくられやすくなります。脳卒中や心筋梗塞の予防のためにも、日頃から水分を摂る習慣をもちましょう。常温に近い水が胃に負担をかけずに済みますが、汗を大量にかいた時は冷たい方が身体内の熱を早めに奪ってくれます。汗で失われた塩分も同時に補えるスポーツドリンクや食塩水(1リットル中1~2gの食塩)もお勧めです。ただし、吐き気や嘔吐の症状がある時は、胃腸の動きが鈍っているため無理な水分補給はひかえて下さい。

栄養バランスの良い食事は基本です。特に、朝食をしっかり摂ることは、水分だけでなく塩分の摂取にもなります。アルコールは分解に水分を多量に使うことに加えて、コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物と同じように利尿作用があり脱水をひきおこしやすいため、飲み過ぎには注意が必要です。

日頃からウォーキングや半身浴などで汗をかく習慣をつけ、暑さに慣れやすくしておくことも、予防につながります。

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