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暑い夏に増える脳卒中(2022年8月)

 脳卒中は脳血管障害ともいわれ、血管が詰まる脳梗塞と、血管が破れる脳出血やくも膜下出血に分けられます。夏は脱水による身体内の水分不足により血液がドロドロの状態となり血管が詰まりやすくなることや、熱を放出しようと血管が拡張し血流が遅くなり血栓ができやすい状態となるため、脳梗塞の発生数が多くなります。
 脳梗塞は突然起こり、命を奪うことがあります。命は助かっても麻痺などにより日常生活に支障をきたすこともあるため、発作が起きたら出来るだけ早く治療を行うことがその後の経過に大きく影響します。片方の手に力が入らない・手足がしびれる・呂律がまわらない・言葉が出ない等の症状が出ても、しばらくすると消えてしまうことがあります。これは、一過性脳虚血発作という脳卒中の前触れで、血管が詰まっても短時間のうちに血栓が解けて血流が再開するため症状が一時的になくなりますが、この発作を起こすと3~4割が48時間以内に脳梗塞をおこしているため、早期の受診が大切です。

 水分を摂取しても身体内に浸透するまで約20分かかります。1日1.5~2リットルを目安に、喉がかわいたと感じる前に水分補給をおこないましょう。知らず知らずのうちに呼気や汗から水分が失われていますので、寝る前・起床時・入浴の前後はコップ1杯の水を飲むことを習慣化してください。飲酒は利尿作用があるため飲みすぎに気を付けるとともに、飲酒時はさらに水分摂取を意識しましょう。

 ストレッチは、血管がしなやかになり動脈硬化予防につながります。大きな血管のある腹部・太ももと、ふくらはぎ・膝の裏などの動脈の血管伸ばしを1日2回おこないましょう。毎年健診を受診し、血圧やコレステロール値のチェックも大切です。

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