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急性腰痛症(ぎっくり腰)(2020年4月)


 突然発症して腰に激しい痛みを起こすぎっくり腰は、医学的には急性腰痛症の一つです。顔を洗う、靴を履くなどの前かがみの姿勢や腰をひねったりした時に起こすことが多く、ほとんどは1か月以内に自然に治ります。
 腰に強い痛みが生じ、腰を前後に曲げることが難しくなります。症状が重い場合は、痛みで動けなくなったり、臀部や下肢に放散するような痛みやしびれを伴う場合もあります。安静にしていると痛みは和らぎますが、過度な運動制限は筋力低下を招き悪化させる可能性があるため注意が必要です。
 より的確な診断を得るために、症状をきちんと伝えることが大切です。いつから痛むのか、痛みは強くなっているのか、どのくらい続いているのか、腰のどのあたりが痛むのか、背中やお尻・脚にも痛みがあるのか、痛みの程度、痛みを誘発する具体的な動作、しびれや麻痺・発熱等の腰痛以外の症状の有無を話せるようにしておくと良いでしょう。ぎっくり腰以外にも、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、圧迫骨折、感染症による化膿などでも腰痛がおこることがあるため、かかりつけ医や整形外科を早めに受診してください。
 普段から腰に無理な負担がかからないよう姿勢に注意するとともに、腰回りの筋肉を鍛えておくと発症予防・再発予防につながります。腰に負担をかけずに筋力アップをするには、水中での歩行がお勧めです。ウォーキングは小股で早歩きをすると腰への負担が軽くてすみます。坂道や階段等の傾斜地を歩くスローピング運動は、短時間で効果がでます。仰向けに寝て上体をおこす・うつぶせ寝で上体をそらす運動で、腹筋と背筋の強化をしておくことも大切です。

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