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寒い季節の血栓症(2021年1月)

血栓は、血液が固まってできるかたまりのことです。血栓が血管をふさぐと全身を循環している血液の流れがとまり、臓器に酸素や栄養が送られなくなって臓器が壊死してしまうことを梗塞といい、こうして引き起こされる病気のことを総称して血栓症といいます。  冬になると、心筋梗塞や脳梗塞による死亡者数は夏に比べ約1.5倍になります。気温が下がると身体は血管を収縮させて体温を維持しようとします。血管が細くなると他の季節では問題とならなかったような血栓でも寒い冬場はそれが血行不全の原因となることと、細くなった血管内で血流を維持しようとして血圧が上昇することも血栓症の誘因となります。また、冬場は湿度が低く乾燥するため、身体から水分が奪われて脱水になりやすく、血液が粘調になり固まりやすくなることも血栓が生じやすくなります。  喉が渇いていなくても、1時間に100ml程度のこまめな水分補給をおこないドロドロ血液を防ぐよう心がけてください。血圧の乱高下による身体への負担を防ぐために、外出や入浴時等の寒暖差に注意しましょう。  血流を良くしておくために、1日20分程度のウォーキングなどの運動を日頃からおこない、体重管理や血圧管理が大切です。脂っこい食事はさけ、脂質の代謝を促進させるビタミンBを多く含む食品(豚肉や豆類など)や、EAPやDHAを多く含む青魚などを積極的に摂りましょう。  喫煙は、血管内の炎症をおこし動脈内の血栓を急激に発生させることがあるため、禁煙は基本です。

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