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副鼻腔炎(2023年4月)

 風邪をひいた後に鼻汁が何か月も続く・鼻がつまる・サラサラの鼻水が次第に粘り気が出てきて喉にひっかかる感じがする等の症状がみられたら、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の可能性があります。風邪の原因はウイルスが主ですが、それとは別に細菌による二次感染によって副鼻腔の中で炎症をおこすことで発症します。風邪以外でも、むし歯や歯周病の炎症が副鼻腔まで達してしまい、発症することもあります。

 鼻の穴のことを鼻腔といい、鼻腔に繋がる頬や眼・おでこの周りにある骨の中の4対(計8つ)の空洞が副鼻腔です。粘膜は絨毛で覆われていてホコリやウイルスなどの異物を鼻水と共に排出する働きをしています。炎症がおきると絨毛に鼻水が絡まりこの働きが低下し、炎症が進むと膿がたまったり、粘膜が腫れたりします。そのため、頬や目の奥の痛みや頭痛が起こる場合もあります。大量の鼻水が喉へ落ちる後鼻漏や、においがわからなくなる嗅覚障害などの症状がでることもあります。長期に放置して慢性化すると鼻茸というポリープができることもあります。抗菌薬で治らない場合は手術をすることもあるため、早期の受診が大切です。

 まずは、風邪を引かないように、普段からバランスの良い食事と規則正しい生活、睡眠時間の確保が基本です。お酒を飲むと血行が良くなり鼻がつまりやすくなるため、飲酒は控えましょう。鼻洗浄は再発予防と現状維持に効果的です。市販の点鼻薬は鼻づまりを解消する血管収縮薬で対症療法のため、即効性はあるものの何度も使っていると効かなくなったり粘膜が腫れてくることもあります。細菌感染やアレルギーなどの原因を取り除くものではないため、使い続けないようにしましょう。

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