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冬のトラブル・乾燥性皮膚炎(2022年12月)

 

 冬は外の気温が下がるため室内温度も低下し、空気の乾燥が強くなる季節です。乾燥による肌の水分の蒸発や、室内を暖房器具で暖めることによる湿度の低下で、肌の乾燥もおこりやすくなります。乾燥性皮膚炎は乾燥肌が悪化し、乾燥を生じる病気である乾皮症が進行し炎症をおこしている状態です。強いかゆみや赤み、水ぶくれなどの湿疹を併発し、皮脂欠乏性湿疹とも呼ばれています。
 空気の乾燥の他、加齢による皮脂の減少・真夏の紫外線による皮膚へのダメージ・洗浄力の強い石けんの使用やタオルで強く身体を擦る等でも、発症することがあるため、日頃からのケアが大切です。

 健康な肌を保ち続けるには、規則正しい生活習慣が基本です。バランスの良い食事・質の良い睡眠・適度な運動を心がけましょう。アルコールや香辛料などの刺激物を摂りすぎると血行が良くなりかゆみを誘発するため、肌の調子が悪いときは摂取を控えて下さい。肌着は保湿性のある素材を選び、化学繊維の衣服を着る場合は肌に直接触れないよう木綿の肌着を着ることをお勧めします。

 室内では、ミスト式の加湿器を置いたり濡れタオルをかける等で、湿度を60~70%に保つようにしましょう。入浴は39~40度のぬるめのお湯で、長くても15分程度にし、身体を洗う時は石鹸をよく泡立てこすらないようにして下さい。保湿剤は入浴後の皮膚がしっとりしているうちに塗ると効果的です。

 症状の出ている範囲が手のひら2~3枚分を超えるほど広くなると市販薬では治りにくく、悪化もしやすくなります。皮膚科専門医に相談し、症状にあった保湿剤、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン剤やステロイド外用剤等を処方してもらいましょう。

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