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アルコールと脳卒中(2024年4月)

 脳卒中には、血管がつまる脳梗塞と血管が破ける脳出血とがありますが、過度の飲酒は脳出血をおこしやすくなります。アルコールは1合20グラムですが、週300グラム以上飲むと、脳出血の発症リスクが高くなり、1日3合以上飲む人は、時々飲む人(月に1~3回程度)と比較して脳出血の発症率は2倍にもなります。
  お酒を飲むと身体内に吸収されたアルコールが酵素によって酸化し、一時的に血圧が下がりますが、血圧が下がった状態で飲酒しつづけると、アルコールが肝臓で分解された時に発生する毒性のあるアセトアルデヒドが酸化されはじめることで、結果的に血中濃度が高くなり、血管は収縮して血圧の上昇につながります。よって、飲酒習慣のある方は高血圧による脳出血がおこりやすくなります。また、過度の飲酒は血液を固まりにくく作用もあり、飲酒量が増えるにつれ、出血性脳卒中の発症率は段階的に増えていきます。
  適度な飲酒とは、一回量が純アルコール量20グラムまでです。ビール500ml・日本酒180ml・チューハイ350ml・ワイン200ml・焼酎100ml・ウイスキー60mlのうちいずれか一種類です。女性はこの半分の量が理想的です。
  カルシウムの摂取量が不足すると、骨からの補給量が増えて血液中のカルシウム濃度が高くなり、血管を収縮させて血液の流れが悪くなり高血圧になりやすくなります。また、アルコールには利尿作用があり、飲みすぎると身体内に吸収されたカルシウムが必要な分まで排泄されてしまうこともあるため、吸収率の高い乳製品を日頃からしっかり摂るよう心がけましょう。

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